福島諭作曲 尺八とコンピュータによる「季鏡」解説とスコア https://www.j-wave.co.jp/original/radiosakamoto/audition/free_nominees-79/8911_score.pdf
そして演奏もお聞き下さい。「ラジオサカモト」で採用されたものです。
https://www.j-wave.co.jp/original/radiosakamoto/audition/free_nominees-79.htm
福島諭氏ホームページ http://www.shimaf.com/photo/20180901_event.html
福島諭氏のコンピュータから醸し出される音の情景が現代を象徴
映像と小品の未知の世界へ https://vimeo.com/shimaf/videos
G.F.G.SのCM映像と音楽 最新版 https://www.gfgs.net/
福島諭氏 GFGS小柳雄一郎氏 共作 https://www.youtube.com/watch?v=AfKVcXHhXVc
G.F.G.SのCM映像と音楽 https://www.gfgs.net/sideB/label_magazine.html
音楽・映像・立体造型の現代的挑戦を体感してください。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1760932104005415&set=a.905136356251665&type=3&theater
お待ちしています。私麗秋も尺八の演奏で参加します。よろしく。詳細は上記リンクで確認してください。
なお、福島諭氏のホームページに説明があります。下記からお読み下さい。
2017.12.10(日)
坂本龍一with高谷史郎|設置音楽
IS YOUR TIME
の坂本教授の演奏コンサート終了後楽屋にて諭と
(NTT ICC にて)
福島諭の音楽も入賞し、4階シアターにてマルチチャンネル環境で鑑賞できる。
http://rittor-music.jp/sound/award?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook
2018.3.11(日)まで毎時10分より上演中。入場無料。
麗秋夫婦も寄せていただきました。教授のオーラを感じた次第です。(我が家一生の宝物)
Reflect the Glimmerinng Breath
(音楽・映像・立体によって形作られる、ライブアート・イベント)
音楽:福島諭(尺八奏者:福島麗秋)
映像:遠藤龍
立体:高橋悠+香苗
日時:2017.8.27(日)
17時開場・17時30分開演
場所:ギャラリー蔵織
前売:2500円 当日3000円
主催:fish scores
後援・日本電子音楽協会
演奏ダイジェストは以下で
https://www.facebook.com/100011334672530/videos/pcb.597456417308842/597452567309227/?type=3&theater
必見
現代を切る福島諭のスタジオから送る小品集。 「映像と音響による現在・近未来を表現」=「俺たちに明日は・・・」(注:タイトル麗秋)
https://vimeo.com/album/4506602 からどうぞ。
2017.8.19(土) 松代「山の家」5周年記念
https://www.facebook.com/100011334672530/videos/pcb.593886824332468/593881424333008/?type=3&theater
2017.6.25(日)
in:新潟市
喫茶マキにて福島諭作曲
“June 14 2017"
を演奏中
作曲家「福島諭の今」を彼自身の声から知るなら本人ブログへ。
http://www.gfgs.net/sideB/label/
CDデビュー
福島諭
「室内楽 2011-2015」 全曲ライブ版
定価:2,000円
ネット販売なら http://www.gfgs.net/shop/?p=1152
=奏者=
オーボエ:山口裕加
クラリネット:
鈴木生子、伊藤めぐみ、櫻田はるか
アルトサクソフォン:濱地潤一
尺八:福島麗秋
コンピュータ オペレート:福島諭(全曲)
=演奏会場 以下の会場でのライブ録音=
2011.11.11 トッパンホール(東京)
2013.3.7 アサヒ・アートスクエア(東京)
2015.1.11 砂丘館(新潟)
2015.5.9 燕喜館(新潟)
20159.12 サラマンカホール(岐阜市)
2017.2.21 19:00
~ 21:00
福島諭のライブ
混沌と希望が交錯する世界を編み出す音響の洪水
https://www.facebook.com/100011334672530/videos/pcb.480562005664951/480556008998884/?type=3&theater
演奏はフェースブックで聞いてください(一部)
医学町ビルにて 2016.11.26
G.F.G.Sレーベル
発売記念コン
「筒風」演奏
作曲:福島 諭
尺八:福島麗秋
2016.8.5(金) 練馬区江古田 フライングスポットにて
「思考の痕跡」Music After Tomorrow と題してのトークをする福島諭氏と安野太郎氏。
楽譜の持つ意味について激論。
演奏は,尺八のための楽曲「筒風」の初演でした。
2016.3.15
(火)
in 砂丘館
当日リハに入る所です。龍さんの映像・田口さん、福島さんの音及びPCコントロール、そして私の尺八と、世界を作りました。
新しい企画に参加でき楽しいひとときでした。
人工の音・映像の世界に、生としての、アナログとしての、音の世界を重ねてみて、どういう融合が出来るのか、しっくりするのはいつのことか?
http://www.sakyukan.jp/2016/02/3741
コンピュータが音楽に力を与えます。安野太郎さんはコンピュータを使って「リコーダー」に演奏させます。
新潟のアーティストたちは、音楽や映像に機器を使用しつつ、現代と未来を模索します。福島諭作曲による生音の尺八も絡みます。
2916.3.15(火)18:30開場 会場:砂丘館
19:00開演
20:30終演
昨夜(2016.2.11)名古屋にて
Mimizの演奏会がありました。
詳細については、近々掲載します。
福島諭がPCを駆使して、リアルタイムの音場づくり(瞬間作曲)をします。鈴木さん、飛谷さんが、特殊な音源提供でふしぎな世界が出現してくるのが特長です。
2016年3月15日(火) 砂丘館にて
現代音楽作曲家 「ゾンビ音楽」の安野太郎氏が来新!
新潟市で活躍中のアーティストたちも新作発表!
福島諭も発表予定!
ご期待あれ!!
ノイズムサポーターズに福島諭と金森穣さんとの対談が載りました。福島諭の発言を少し見てみます。
○受賞の意味(2014年第18回文化庁メディア芸術祭「アート部門」優秀賞)
・ねらうということではなく、自分の作りたいものを作っているというスタンスで作曲している。
・クラシックばかりでなくコンピュータやメディアを使用した表現に興味のある人が観てくれたので、幅が広がったといえる。
○Noism作品について
・踊、身体が語ることに驚き。
・音を解析して照明と結びつけられないか…録音の音を1/100秒で解析して照明の色分けをリストに…
・・・・
などの話が載っていました。
私個人的には、アーティストは未来の光を現代に投影してほしいと思うものです。音楽であれ身体表現であれ教育であれ…。スキルとハートは不可分なもので、本質への追求は留まる所がなく、アーティストには苦しみの日々が続くのだと思いますが、わたしたちに光を!と願っています。
福島諭の今後の活躍に期待しています。
ノイズムを観ると生命力がアップします。「ラ・パヤデール」も期待してます。
http://shimo123.music.coocan.jp/20160122.html
感想です。
①「尺八、バスクラとピアノのための「アマルガム」(2008)
尺八:神令、バスクラ:鈴木生子、ピアノ:大須賀かおり
=このコンサートを教えてくれた鈴木生子さんのバスクラを初めて聴きました。共有。激しさと調和そして間、奏者の技術の高さに感嘆しました。=
②「邦楽器のための「カタリシス第3番」」(1992)
尺八:黒田鈴尊、三絃:平田紀子、箏:寺井結子、打楽器:高橋明邦
=精神性が深く表現されていました。=
③「尺八、十三絃と十七絃のための「雪景」」(1992)
尺八:黒田鈴尊、箏:中島裕康、十七絃:寺井結子
=吹雪でした=
④「レクイエム津軽」(1980)
尺八:神令、バリトン:蒲田紳爾、チェロ:山澤彗、津軽三味線:山中信人
=津軽一色でした=
⑤「風紋Ⅶ」(1974/2015,初演)
尺八:黒田鈴尊、チェロ:山澤彗、打楽器:篠田浩美、テープ:岩下哲也
=タイム表示を見ながらテープ録音の環境音に合わせた演奏=
⑥「尺八、二十絃と打楽器のための「風の塔」」」(1991)
尺八:黒田鈴尊、二十絃:平田紀子、打楽器:高橋明邦
=各楽器が特殊音世界の洪水でした=
⑦「邦楽器のための「巫覡」」(1983)
邦楽四重奏団(箏1:寺井結子、箏Ⅱ:平田紀子、十七絃:中島裕泰、尺八:黒田鈴尊)
=邦楽でも新しい音を作れると驚嘆しました。=
演奏者の技量の高さに圧倒されました。邦楽器の持つ存在感を改めて実感しました。
プレトークで作曲家下山一二三さんの人となりに接することが出来てよかったです。
http://shimo123.music.coocan.jp/20160122.html
下山一二三邦楽個展に行ってきます。
2016.1.22 錦糸町すみだトリフォニー小ホール
ラフォルジュルネで化学反応に出演した鈴木生子さんが参加していますので、聴きたくなりました。
翌日は、小野ヨーコさん個展を東京現代美術館で見てこようと思います。
2015.12.5 第四ホール
新潟大学医学部合唱団 第80回定期演奏会にて
周年記念演奏会のために5名の作曲家に依頼した委嘱作品の発表だった。
川崎智徳・佐藤さおり・松崎泰治・後藤丹の各氏と福島諭の作品が、佐藤匠氏の指揮により第四ホールに響いた。
福島諭の作品は、他の作品とは異なった世界・印象を与えた。現代としての響きが、タイトル「Eupatoriumu fortunei」フジバカマの一生を、環境音の如く広がる合唱団の演奏がつくりあげていた。「あさぎまだらが飛んだ。」
ソプラノのがんばりが、作品の完成度を高めたと感じられる。とはいえ他のパートも力を発揮していたからこそともいえる。合唱団の真摯に取組んだ姿勢・意欲がしっかり感じ取れる演奏だった。すばらしい。
エンディングのソプラノぎりぎりの高音が伸びていく中、倍音が生まれ、宙に舞った。「あさぎまだらが飛んだ。」のである。
「あさぎまだらが飛んだ。」
2015.11.22
ローカルとグロバルから専門性と市民参画にまで発展していく論議。興味湧きました。
「鍛えて修行して身につけていくストイックな専門性が与える感動・自分の才能を見切る潮時も必要」と「アイデアやだれでもどうぞのコンセプトが生み出す面白さ・」と、どちらにいくか。また、行政はどちらにウエイトを置くべきなのか。興味ある対談でした。聞きながら思いました。
一億総評論家の現代は、衆愚政治に陥る危険と独裁社会に陥る危険があります。
アーティストには、一般市民の生み出すことができない「コア」を提示して驚かせ、喜ばせてほしいと願います。その感動が市民の生き甲斐でもあります。
また、市民レベルの活動も、繋がりという面で価値があります。ローカルな社会が住みやすい充実した日々になります。
いずれにしても、予算の多くを企画会社に丸投げせず、企画の段階から練り上げていく、それこそ市民とアーティストが汗を流す努力が必要との論に同感です。新潟市のような大きな市で可能なのかどうかとも思います。が、やってみる価値はあります。
などの感想を持ちました。初めての参加でしたが、心洗われました。高揚感に浸りました。このひと時与えてくださったスタッフの皆様に感謝!
標記合唱団の記念演奏会に、福島諭作曲の合唱曲が披露されます。
以下インタビューです。聞き手は「コアの風主宰 福島麗秋」です。
Q1 依頼団体の正式名称はなんと言うのですか?
(福島諭) 新潟大学医学部合唱団です。
http://niigataunivchorus.wix.com/gassyoudan
演奏会ポスター以下から
http://niigataunivchorus.wix.com/gassyoudan#!blank/cg9om
第80回の記念演奏会
「生命」を見つめて =新潟ゆかりの5人の作曲家に依頼= 初演となります。
Q2 曲名と曲名の意味を教えてください。
(福島諭)
曲名は《Eupatorium fortunei》です。
「秋の七草」の一つのであるフジバカマ(藤袴)の学名が、ラテン語で
“Eupatorium fortunei”ですのでそれをそのまま曲名としました。
Q3 曲のイメージとしては、どんな感じになりますか?
(福島諭)
大きくは植物の一年の周期を表したいと思いました。
フジバカマに関することですと、開花後に吸蜜に来るアサギマダラという蝶々との関係もユニークです。
雄のアサギマダラはフジバカマに含まれるピロリジジンアルカロイドという成分を取り込むことによって、性フェロモンを生成することが出来るのだそうです。
異なる生命間でのこうしたやりとりがいったいどのように形成されたのか、どれだけの時間がかかったのかと興味は尽きません。不思議さと同時にここに一種の生命の尊さも感じました。
そして、フジバカマは今では自生しているのを見つけることが難しくなった植物の一つで、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)種に指定されているそうです。
アサギマダラはどうなるだろうと、減りゆく種の影響というものにも考えが及んで行きます。
Q4 苦心したところはどんなところでしょうか?
(福島諭)
音楽で一般的に使用される機能和声は、人のために研究し尽くされた体系だと考えられます。
これは深く意義深い体系ですが、同時に人の心にどう作用するのかという観点が強すぎるのではないかと感じる事もあります。
人のための音楽、という観点を一端横に置いてみると、音場において自立したやり方で組織された音響というものも存在していいように感じます。
それはあたかも人に気づかれずとも構造的な美しさを保っている植物の存在のように、です。
そう考える内に、一般的な機能和声のやり方にとらわれない作曲方法で曲全体を構成したいと考えるようになりました。
今回もフジバカマとアサギマダラを象徴する和音をそれぞれ1つずつ選んであるのですが、後はその和音の変換方法を続けることで見えてきた周期性などを利用して楽曲を構成しました。
何が正しいやり方か分からない中で、道筋を決定していかなければならないのはいつも苦心するところです。
Q5 合唱曲への思い入れのようなものがあれば教えてください。また、今回の曲は、こんな風に歌ってもらいたいという願いのようなことがあれば併せて教えてください。
(福島諭)
音の構造的な骨組みは私のほうで楽譜にしましたが、それを実際に声でリアライズする際にはまた違った発見や難しさもあると思います。そうしたものに目を背けずに向き合ってもらえたならと思います。
Q6 最後に発表会の日時等を教えてください。
(福島諭)
次のようになっています。
新潟大学医学部合唱団第80回定期演奏会
日付:12月5日(土)
開場:17時30分
開演:18時
会場:だいしホール
入場料:500円(小学生以下、65歳以上無料)
Q7 お忙しいところありがとうございました。演奏会が成功されますよう応援しています。
2015.10.12(月)
14:00 開場
14:30 開演
JTアートホールアフィネス
プログラム
○湯浅譲二
男声合唱のための
「芭蕉の俳句による四季」(2002)
☆感想:圧倒的な美しさ
○三輪眞弘
「火の鎌鼬」
女性傍観者達と5人の男性歌手のための(2014)
藤井貞和「ひとのきえさり」より
☆感想:幼児番組でアルゴリズムを扱う時代。動きの面白さと傍観者女性達の対比が意味深い。
○鈴木治行
「Hexagon」for 6 male singers(委嘱新作・初演)
☆感想:規則的かと思えば突発的な変化があるようでありスリリングだ。
○松平頼暁
A Person has let the"Kerry"out of the
bottle
(男声合唱+女声合唱版・初演)
詩:松井茂
賛助出演:女性合唱団 暁
☆感想:有機質から無機質へそして、有機質へと再び回帰する示唆に富む作品
全体感想=刺激的な演奏会が肩肘張らず行われている、やはり東京だなと思いました。作品はどれも個性的で思索的でありかつ楽しくもありました。
予 告
「クール・ゼフィール男声合唱団」楽しみな演奏会に行ってきます。
楽しみな演奏会
クール・ゼフィール男声合唱団
を聴いてくる予定です。
現代音楽の最先端を築き、現在も走り続けている作曲家の皆さんの演奏会。
10月12日(月)
14時開場
JTアートホールアフィニス
報告
現代美術の最前線、25名の表現力
7日間の大和美術館
を鑑賞してきました。
本日(2015.10.11(日))は、吉原悠博氏のトークセッションもありました。以下その報告です。
「吉原悠博氏・藤田暁男氏による映像セッションPhoto picture & talk 2012 シビタ から」
とき:2015.10.11(日)
会場:旧大和新潟店2階
感想
美術家・映像作家の吉原氏の新潟へのこだわり、それは、彼が彼自身のルーツに触れたところから始まる。写真館の有する膨大な写真と6代目館主としての自負が、アイデンティティーを呼び起こし、江戸から現在に至るまでの新発田さらに西蒲原の発展を解きほぐしていく。
時の流れは人々の記憶から大切なものさえ奪い去ってしまう。忘れてはいけないことまで奪い取ってしまう。
現代アートの存在意義を新しいテクノロジーとの融合を示しつつ、今後の方向性を示唆するトークだった。
ちなみに、映像シビタの背後から流れる現代を象徴する音響は、福島諭によるものである。
文化庁は、メディア芸術祭の作品を、海外でも展示します。
福島諭の作品も、チリ会場にて展示されます。
メディアパフォーマンス
2014/第18回アート部門優秀賞
本作は、女郎花(オミナエシPatrinia Yellow 学名:Patrinia scabiosifolia)という植物の一年の周期を表現した、クラリネットとコンピュータによる楽曲とそのライブパフォーマンスである。本作の作曲法では、題材となった植物がもつ生命の循環/伸縮/リズムをさまざまなスケールで表現すべく、楽器演奏とコンピュータによる音の組織法、パラメータが緻密に設定されている。本作は、リアルタイムの演奏と、その録音データをデジタル処理して楽曲を制作する「リアルタイム・サンプリング」という手法を植物の生態的な周期になぞらえ、現代音楽における独自の音楽論を探求する試みだといえる。
福島 諭(日本)1977年、新潟県生まれ。作曲家、演奏家。情報科学芸術大学院大学(IAMAS)修了。2002年よりコンピュータ処理と演奏者との対話的な関係によって成立する楽曲を発表。
詳細は以下。
「電子音響音楽祭」 「報告」 過去・現在・子供たちへ
主催:日本電子音楽協会(JSEM)
先端芸術音楽創作学会(JSSA)
共催:サラマンカホール
Ⅰ 「テクノロジーと「作曲」の未来」 JSSA/JSEMスペシャルコンサート
2015.9.12(土)18:30~
プログラム
○福島諭作曲
「春、十五葉」演奏の様子
(奏者)
オーボエ:山口裕加
クラリネット:鈴木生子 伊藤めぐみ 櫻田はるか
アルト・サクスフォン:濱地潤一
※ラフォルジュルネと同メンバー
=私のコメント=
ホールの響きの良さと再生機器の質の高さを十分発揮し、新潟公演よりパワフルであり構成力も確かな曲に変容した。
奏者の管から繰り出された純な音群が、PCに取り込まれるやいなや新しい生き物のとして聴衆の胸を締め付けるが如くに迫る。かと思えば、想像を超える美しき世界を具現させ、私たちを未知の世界に誘(いざな)う。グルーブ感たっぷりな音響総合力に圧倒された時間があっという間に過ぎ去った。新潟での初演とは遥かに違う新しい世界を見せてくれた。
福島諭氏は言う「予感に満ちた構成に仕上げた。」と。
この音楽祭の仕掛人であり、JSEM会長三輪眞弘氏は、「新しいテクノロジーの「中で」音楽そのものを新たに定義し直すことができるか」と問題提起しています。
この言葉の持つ意味は、テクノロジーで驚きを見せている時代から、人間の感性を揺さぶる「アート作品」へと昇華させることと私なりには解釈している。
この作品「春、十五葉」は、現在を再構築して未来を築き、私たちの存在する現代世界の混沌から、未来への希望を紡いでいく作品だ。
福島諭が、鈍重にも歩みを重ねてきた「過去・現在・そして未来」への世界。PCによる時間軸への挑戦。その領域に確実に入り込んだ作品であり、確かなスタートを示してくれた作品である。そしてテクノロジーの世界をリードする作品であると確信する。
次作で、この歩みを更に確かなものにしてくれることを期待している。
○宮木朝子作曲 「Unbuilt Place- 未構築の場所」
オルガン:室住素子
=私のコメント=
音響の空間で包み込まれた。5つの場面があるというが、聴いていてはあまりその境目が分かりにくかったが、分からせようと言う意図でもなかったようだ。
○高岡明作曲 「Responsorium」
ソプラノ:さかいれいしう
=私のコメント=
和声が限りなく美しい、限りなく美しい作品である。植物の数学的モデル、成長を複雑な和声に生かす。
テクノロジー的に未来を見せているかは、理解できなかった。
○水野みか子作曲 「das dash!」
途中朗読のようなものが入るが、聞き取れない。音声としての効果でとどめているのだろうか。オルガンを使用している。この会場の特色であり、この音楽祭のコンセプトでもある伝統とテクノロジーの象徴としてある「パイプオルガン」を使用することは当然のことと理解できる。が、である。その先のことが何であるのか、理解しにくいところがあった。
オルガン:室住素子
○三輪眞弘+フォルマント兄弟
フォルマント兄弟の、G・B・ペルゴレージ作曲 「悲しみの聖母」オルガン伴奏版
独唱曲「訪れよ、我が友よ」&「新しい時代」
オルガン:今村初子
ソブラノ:さかいれいしう
MIDIアコーディオン:岡野勇仁
アコーディオンに歌わせて、美声のさかい氏とのデユエットは楽しかった。
2曲目は、さかい氏の美声をどのようにPCで扱ったのかよく理解できなかったが、オルガンのつなぎ部分を分からないように・・・という意図を知り、なるほど分かりませんでした。
○Marc Battier 箏と電子音響のための「Constellation 2」
箏:野村祐子
日本の(東洋の)楽器、音(雅楽)、間などに興味を示したという。元のものを尊敬しつつ変化させていくことをコンセプトに作曲したという。
私の一番聴きたかった曲である。琴奏者として有名な野村祐子氏の演奏を、どのように変化させるのか、あるいは融合できるのか、興味と期待とを持ってサラマンカに来た。
長い野村氏のソロ演奏の後、PCとのからみや融合が繰り広げられた。作曲者の、東洋への興味、楽器への興味が見えて楽しく聴くことができた。日本人より遥かに日本の曲を、楽器を、そして文化を理解しようとしていることに敬意を表するところである。
Ⅱ ピエール・アンリ 音の芸術 ポートレイト・コンサート
2015.9.11(金)19:00開演 サラマンカホール
1. ピエール・アンリ<飛翔> (Envol) 2010
=私の感想=
圧倒的音の洪水に流されつつ、臨場感豊かなサラマンカホールと32チャンネル52台のスピーカー群の迫力に、翻弄された。ピエール・アンリ・・・電気・電子を駆使しながら、すごい音場をつくり出す作曲家だ。
ライトを浴びている舞台上のスピーカーたちが、いつしか揺らめき自分の声で私たちに、呼びかけている、訴えている。文明は破壊・破滅へと間違いなく突き進んでいる。そのことを私たちは知っている・・・と。突き進む術も踏みとどまる術も知っている・・・と。
2. 反射=省察された石たち Pierres reflechies (1982)
3.フュチュリスティ Futuristie (1975)
4.東京2002 Tokyou 2002 (1998)
Ⅲ 「ゾンビ音楽」も聴いた。安野太郎氏だ。
私個人的には、今回で4度目のゾンビとの対面である。
その動きに、始めのうちはおかしさを覚え、そのうち、揺るぐことないプログラム通りの一定の動きに、なぜか心が動かされてくる。ゾンビは語るいや語らない。が、訴える。文明は滅びる、ゾンビが残る。人間社会は滅び、ゾンビ社会が残る・・・と。繰り返し繰り返し訴え、つぶやいている。そんなことはない、人類は不滅だ!と叫ぶ自分。しかし・・・ステレオタイプな人間関係、心のこもっていない上っ面の応答が蔓延している現代を見てみろ、すでに、ゾンビ化している人間のいかに増大していることか・・・。
☆サラマンカホールで演奏
電子音楽音楽祭
2015/9/11〜9/13
(金) (日)
福島諭出演
ラフォルジュルネでの初演から再構築(ブラッシュアップ)された演奏に期待。あのメンバーが再度集い演奏することにも期待するところ大である。
15音階作品要注目!!
http://www.iamas.ac.jp/eams2015/
福島諭がインタビューを受けています。彼の作品に対する解釈や音楽に対する姿勢などが初めて明らかになりました。必読です。
http://jsem.sakura.ne.jp/jsemwp/?p=1347
水土(みずつち)座談会
「新潟アート」
「映像表現と音楽表現の現在(いま)」
吉原悠博×福島諭(進行:藤由暁男)
魂に訴える芸術がより求められる今、ローカルで繋がる世界が見える。
深まりかけて時間切れ、惜しい座談会だったが、新潟がアートの先進地になりそうな嬉しい座談会だった。企画者に敬意を表します。(写真無し)
2015.8.1(旧二葉中)
ラフォルジュルネ(燕喜館)演奏会のリハーサル風景
作曲家福島諭
新潟市出身の福島諭は、混沌としている現代社会の不安や光を、PCを駆使して見事に表現している。その音場・空間は、私たち現代人の心のヒダを恐ろしく揺さぶる。
(2015.5.9)
ラ・フォル・ジュルネ音楽祭の会場は「燕喜館」。現代音楽の領域、しかも「コンピュータと生音楽の化学反応」であるが、昼夜の2公演ともこの大広間が完売・満席となった。
新潟市民の革新性と柔軟性に驚きを禁じ得ない。
昼公演は、大雨の中。コンピュータがつくりあげる音場と実際の雨音が不思議にコラボしながら発展していった。
夜の公演は、演奏者の心もフリーとなり、予想以上の演奏となった。化学反応が見事に成功した。
下の写真は設営及びリハ風景(尺八は斎藤元さんという友人から頂いたものを使用しました。)
六本木スーパーデラックスにて演奏後の楽屋(2015.2.6)
文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞
http://archive.j-mediaarts.jp/festival/2014/art/
授賞式後の演奏会。「アルト・サクソフォン、2管のクラリネット、オーボエ、コンピュータのための<BUNNDLE IMPACTOR>(2013)」かすれた不安定なピッチで導入してきたサックスから始まった。クライマックスにキラキラした物体が宙を舞い、最後融合した音塊が天空に昇天する。キラキラ音が好きだ。視覚的に言うと、管の3人が何も演奏せず楽器を立てたまま、音場に浸っているところが好きだ。写真は福島諭(PC)から時計回りに櫻田はるか(CL)山口裕加(OB)伊藤めぐみ(CL)各実力者ぞろいの奏者です。
優秀賞受賞の曲、「クラリネットとコンピュータのための<patrinia yellow>(2013)」も鈴木生子(CL)さんの演奏で披露された。柔らかい音色とコンピュータから出る音響がタイトル通りの素晴らしい世界を作っていった。因にタイトルの意味は、花の名前「女郎花(おみなえし)」で、その花の一生を表した作品とのことである。
文化庁メディア芸術祭表彰式の様子。(右端福島諭)
http://archive.j-mediaarts.jp/festival/2014/art/
この日は関係招待者とマスコミのみの内覧会。
世の中には、こんなことをやっている人がいるんだと、驚きの一日になりました。
六本木ヒルズを横目にしながら、国立新美術館に行きました。
2015.2.3(国立新美術館)
福島諭展示ブース。
中央にあるPCの前にある円柱形の黒い縦長の物体は、
スピーカーです。
また、壁の境目上部にある黒く丸いものもスピーカーです。四方に位置しています。
受賞作品の「patrinia yellow」の、韓国初演の演奏が流れています。
明日から、いよいよ一般公開です。
レセプション終了。
新国立美術館を後にする。
手に提げているのは、千歳飴みたいに見えますが、関係者に配られた受賞作品群、審査員等の解説が載っている記念冊子。
心地よい夜風に吹かれて、千鳥足となる私です。
県政記念館にて演奏 (2015.1.14)
曲は、サクソフォン用に編曲した「patrinia yellow」
濱地潤一氏のサクソフォンが最初から炸裂。
同時に福島諭のPCが最初から、激しく出力するのは珍しい。
個人的には、この入り方が大好きな私です。この世のストレスを吹き飛ばすには、エモーショナルな演奏が必要。"このやろう”と必死になって生きてるときってあるでしょう。さて明日からまたがんばろうと思える作品も、作曲してください。福島さんよろしく。
(最近少しおとなし目になっている福島さんへ)
2015.1.11砂丘館にて
麗秋の吹く尺八の幽玄な世界を、福島諭は、PCを瞬時に駆使しアレンジして新しい音響空間によみがえらせる。時には打ち寄せる波の如く、時には天上から降りてくる神の声の如くに。演奏者も鳥肌が立ってくる。
「尺八とコンピュータのための<branch of a>というこの曲は、エンディングのないぐるぐるといつまでも回り続ける曲である。私なりには、成長とか進歩とか、反対に惰性とか迷宮とか、困惑が頭をよぎる。
だから、2巡目は尺八の特性を生かし編曲を加えて演奏した。さらに、演奏を止めて一段落したところに、福島の民謡「相馬馬追い唄」を瞬間ぶつけてみた。科学の進歩に土着の芸術で切り込んでみたくなったからである。